横浜映画ボーイ

映画の分析と感想を書きます。時々脚本も。

「恋の渦」 2013年 日本 7点/10点

 

 

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恋の渦 予告編

 

 

 

 

ログライン

ウェイ系リア充たちが、それぞれ大事な人との別れに直面すると・・・

 登場人物

コウジ フリーター仲間のリーダー的存在。モラハラ

トモコ コウジの彼女。のろい

 

ユウタ フリーター。コウジの友達

タカシ ユウタと地元が同じの親友

 

ナオキ コウジの弟。大学生。自分は賢くて上手くやっていると自惚れている

サトミ ナオキの彼女。大学生

 

オサム コウジと友達だがいじられることに不満。

ユウコ トモコ、カオリと同じショップの店員。不細工。

 

カオリ トモコ、ユウコと同じショップの店員。やりマン。

 

4つの物語がアンサンブルする。

 

一組目 コウジートモコ

コウジからモラハラを受け精神的に隷属しているトモコ。しかし限界を迎えたトモコは勤める店の男性社員の家へ避難する。トモコがいなくなり、周囲からトモコがどれだけ自分を愛していたかを聞かされたコウジは心を入れ替えるが、戻ってきたトモコは既にコウジから気持ちが離れていた。

 

二組目 ユウタータカシ

ユウタとタカシは地元からの親友。タカシはカオリに告白し、OKをもらうが、その後冷静になったカオリから無視され続ける。カオリに執着するタカシにユウタはいらいらする。(カオリはユウタの元カノと後半分かる)。ユウタはカオリによりを戻したいというとカオリはタカシに事実を告げることを条件とする。ユウタはタカシに事実を言い出せないまま、タカシは母親が倒れたということで実家に帰ってしまう。その際、タカシはユウタに感謝の言葉を述べる。ユウタはカオリに強引に迫るが、カオリにタカシがいなくなってさびしいだけでしょと突き放される。その後、ユウタは地元に戻ったタカシと電話で話す。

 

三組目 ナオキーサトミ

ナオキは自分が賢く上手くやっていると思っているので周囲を内心馬鹿にしている。彼女のサトミを愛しているが、コウジの家で出会ったカオリと家で浮気をする。そんな中、サトミが妊娠していると分かりコウジは一瞬動揺するが、泣いて喜ぶ。馬鹿な兄貴や馬鹿な女のカオリ、純真無垢な彼女のサトミ、全て自分がコントロールしていると思っているが、サトミはナオキに嘘をついてデリヘルのアルバイトをしている。

 

4組目 オサムーユウコ

コウジとユウタからいじられる存在のオサムはトモコたちからユウコを紹介される。コウジとユウタはユウコのブスさに爆笑するが、その帰り、オサムとユウコは結ばれる。しかし、オサムはブスなユウコと付き合っていることをコウジとユウタにばれて笑われていることを怖がっていた。そのため、ユウコを邪険に扱う。そんな中、ユウコがトモコをオサムの家へつれて来る。オサムはトモコからコウジらにばれること想像し、絶望する。オサムが戻ってきたユウコに罵詈雑言をぶつけると、ユウコは激怒しオサムを殴って出て行く。ユウコがいなくなり、その大事さを痛感したオサムは何度もユウコの電話にメッセージを残す。ユウコが戻ってきて、携帯を充電してそのメッセージを聞く。オサムは泣いて謝り、ユウコも泣いて受け入れる。二人は再び付き合うことに。しかしオサムはまたユウコを邪険に扱うようになる。

 

感想

物語の型:「バディとの友情」

 

友情はセックスのない恋愛。恋愛はセックスのある友情。脚本の本にはそう書かれているが、そのものずばりな映画だった。三組の男女の話と一組の友情の話が並べてあるので恋愛と友情は同じと作り手は意識的にそう作っているのだろう。「バディとの友情」の基本ルールは、出会い→意気投合→反発・喧嘩→別れ→相手がかけがえのない存在だと気付く→二人は再び結びつく、というもの。今回の4組はカップルであったり親友であったりするので意気投合まで進んでいる。したがって映画では反発・喧嘩からスタートしている。どんなにバッドエンドでも少しは救いを入れるべきというのが基本的にあるのだが、4組のうち2組は救いがない。まあ、アンサンブルなのでかまわないのだろう。

また、到底共感できないウェイ系リア充がそれぞれ別れに直面する中でそのリアクションに共感するという意味で、物語の型「スーパーヒーロー」の要素もあったりするのかなと考えたりもした。

最後に、伏線のようなものをはりつつ後半でどんどん「実はこうでした」と設定を明かしていくのは「キサラギ」ぽさを感じた。どちらも舞台が元になっているが、舞台はこういうのが好まれるのだろうか。